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2013/10/25

RX100MⅡ買ってみました その2 ~使い勝手~

その1」はボケに関して、「NEX-5N」、「Canon S100」と比較してみましたが、
今回は使い勝手を比べてみたいと思います。

「最短撮影距離」と「ボケ」がキーワードだと私は思っています。





























■NEX-5Nとの比較                                                                                          


1.サイズ:

レンズを外したNEX-5Nと比べるとこんな感じです。大きさの違いはそれほど気にはなりません。
NEXに着けるレンズによりますが。













2.チルト液晶の開き方:

使い方にもよると思いますが、私はカメラを上から覗き込んで写真を撮ることが多いです。
つまり液晶を上向きにさせることが多いです。

チルト軸の位置がRX100M2はカメラ下側、NEX-5Nはカメラ上側にあります。
RX100M2は液晶をまず下に向け、次に上に向けるという動作になります。
NEX-5Nは逆に液晶をまず上に向け、次に下に向けるという動作になります。

液晶を上向きにさせることが多い場合、NEX-5N(NEX系は基本5Nと同じ)のほうが
液晶を上向かせる手間が少ないのです。慣れれば気にならないかもしれませんが。













3.DMFモード時の挙動:

私的にはNEXと一番違うと感じた部分です。

私はNEX-5NをたいていDMFモードで使っています。
NEXのDMFモードは、

A.シャッターボタンに触っていなくてもずっとAFでピント調整してくれている
B.シャッターボタン半押し状態でなければフォーカスリングを回してもMF出来ない
C.シャッターボタン半押しでAFでピント調整
D.シャッターボタン半押し状態でMF


対してRX100M2のDMFは、

A.シャッターボタンに触っていないときはAFでピント調整してくれない
B.シャッターボタン半押し状態でなくてもフォーカスリングを回せばMF出来る
C.シャッターボタン半押しでAFでピント調整
D.シャッターボタン半押し状態でMF

という感じです。


違いはAとBです。シャッターボタンに触っていない時の挙動です。

Aのずっとピント調整をしてくれるのか、してくれないのかですが、私これはどっちでも
いいと感じています。半押しすればどちらもAFしてくれるので。
電池の持ちを考えるとピント調整してくれなくてもいいかなと。

謎なのはBです。シャッターに触ってないときRX100M2はコントロールリングでMF出来るのです。
出来てくれても問題はありません。しかしいざ写真を撮ろうとシャッターボタンに触ると
AFしてくれちゃうのです。マニュアルで調整したピントを返してくれよみたいな。

何か理由があるのか、バグなのかはよく分かりません。


それともう一つ。

私レンズ根元にあるコントロールリングにはズーム機能を割り当てています。
で、AFモード時普通にコントロールリングでズーム出来るのですが、DMFモード時には
強制的にコントロールリングがフォーカス機能に割り当てられてしまうのです。

もちろんシャッターボタン周りにあるズームレバーでズームは出来ますが、それだと
ステップズームが出来ません。
RX100M2でステップズームを使いたい場合、DMFモードを常用出来ないということになります。

量販店に置いてあったNEX-5TとSELP1650のセットだと、基本ズームリングとして機能し、
シャッター半押し状態の時のみフォーカスリングとしてレンズのリングが機能しました。

RX100M2も同様にシャッター半押し状態の時のみフォーカスリングとして機能するように
ファームアップで改善してほしいなと思うのです。













4.ピントの山を把握しづらい:

私はNEXのピーキング機能&ピント拡大機能を便利だと感じています。
RX100M2でも同様に期待していました。しかしNEXとは少し感触が異なります。


まずピント拡大した時の画像が粗く感じるのです。
ピント拡大表示はNEX-5Nのほうが綺麗で滑らかなに見えるのです。
RX100M2はデジタルズームして粗くなってしまったみたいな見え方になります。
ピントが合っているのかいないのか、結構分かりづらいです。

もう一つ。ピーキング機能でピント位置に色が付きますが、センサーサイズ的に
NEXより被写界深度が深いせいかRX100M2はそこかしこピーキングで色が付きます。
NEXだととんがった山で山頂が分かりやすいのですが、RX100M2の山はなだらかなので
どこが山頂か分かりづらいです。

フルサイズのRX1やα7なんかだともっと山頂が分かりやすいと思いますが、RX100M2で
MFはし辛いと感じました。被写界深度が深いので厳密なピント合わせは必要ないという
考え方も出来ると思いますが。







■Canon S100との比較                                                                                   


1.サイズ:

私はさして気になりませんが、厚みがRX100M2だいぶ厚いです。
とはいえS100と同じカメラケースが使えないことくらいでしょうか。
RX100M2が厚くて困ったことは。

あと重さも結構違います。S100は173g、RX100M2は281g。
「あー確かにRX100M2のほうが重いね」とパッと分かるくらいに重いです。

軽いにこしたことはありませんが、不便を感じるほど重いかといえばそうは感じません。
あくまで私感ではありますが、サイズや重さを比較材料にする必要はないと感じます。













2.ステップズーム:

両機種とも搭載されていますが、使い勝手は結構違います。
RX100M2は「ヌメッ」と動く一般的なズームリングのようで、S100はクリック感のある
「カチカチッ」と動く電子機器的なものです。

これも慣れなのかもしれませんが、S100を長いこと使っているのでS100のほうが気持ち良く
ステップズーム出来ます。


S100だと「カチッ」1つがズーム1ステップになります。「カチカチッ」なら2ステップという具合です。
対してRX100M2では明確に1ステップがどれくらいか分かりません。
もちろん機械的には5°回転で1ステップだよとか決まっていると思いますが、
目盛があるわけでもクリック感があるわけでもないのでS100のほうが分かりやすいのです。

またS100は「カチッ」とすれば確実に1ステップズームしますが、例えばRX100M2で
4°コントロールリングを回したとします。5°で1ステップだとすると4°回しても
何も起きません。5°以上回さないとズームしないのです。

つまり、ズームするのにコントロールリングを回す閾値というんでしょうか、
「これ以上回さないと1ステップとして認識しないよ」という回転角度があるのです。

慣れればこんなもんだという感覚が出来るのかもしれませんが、S100のステップズームは
とても快適だなと思うのです。




3.チルト液晶:

例えば小さなお子さんを撮る場合、S100だとしゃがんで目線を下げないといけませんが、
RX100M2なら立ったままお腹の前でカメラを持ってお子さんの目線の高さで写真が撮れます。

またしゃがんでしまったらもう動けませんが、立ってカメラを構えていれば動くことも出来ます。
立ったまま低い目線で撮影出来るメリットはとても大きいと思います。




4.EVFオプション:

例えば富士山で御来光を撮りたいとなった場合、完全に逆光なので液晶はほとんど真っ黒で
見えないと思われます。良い景色のほうに太陽がいるということはしばしばあります。

そんなときRX100M2はEVFを付けることが出来るので便利だと思います。




5.最短撮影距離:

その1 実際ボケるの?」とカブる内容でもあるのですが、確かにRX100M2は寄れないと
感じることが多いです。テーブルフォトを撮ろうと思うとのけぞって撮るみたいなことが
必要になります。

レストランで料理の写真だったり、Blog用の素材写真だったり、ヤフオク用の商品写真だったり、
テーブルの上で写真を撮ろうと思うとRX100M2は不便を感じることが多いです。

焦点距離28mmなら寄れるのですが、それだと対象物のサイズが小さくなり過ぎたり、
パース感が付き過ぎだったりします。28mmならスマホでもいいなとも思ってしまいます。
なので私は50mm、85mmあたりでテーブルフォトを撮ることが多いです。
S100だとなんら問題なく撮れる焦点距離なのですが、RX100M2だとのけぞる必要が出てきます。


実際どの程度まで寄れるのか簡単に測ってみました。
それが以下です。ピントの山が見づらいのであくまでアバウトな数値です。

テーブルフォトを撮ろうと思うと20cmくらいが一番楽だと私は感じます。
RX100M2だと35mmまで、S100だと85mmまでくらいになります。

























■結論                                                                                                         

スマホのカメラじゃ画質イマイチだし、ズームも出来ないし、やっぱコンデジがいい。
そういう方にはS100(PowerShot Sシリーズ)がおススメです。
上記比較した3機種のうち一番気軽に、パシャパシャと撮影出来ると思います。

またテーブルフォトが多い方、間違いなくS100が良いです。
最短撮影距離が長いというのはテーブルフォトにとって大きなストレスになります。















ただし、画質はRX100M2のほうが間違いなく良いです。
最近のS120とかだとまた違うのかもしれませんが、RX100M2の画質はAPS-Cコンデジを
除けばコンデジの中でも頭一つ抜け出ていると感じます。



そして細かく追い込んだ写真が撮りたい方、これはやはりNEXが良いです。
マニュアルフォーカスのし易さで特に私はそう感じました。
また「その1 実際ボケるの?」で書いたようにRX100M2はボカしづらいです。
ボケにこだわるならマニュアルフォーカスのし易さ、ボカし易さでNEXです。















ただし、ボケを除けばNEXである必要性をさして感じません。
絞って写真を撮るならRX100M2の画質でなんら不満がありません。
下手なEマウントレンズでNEXを使うくらいなら、RX100M2のほうが画質いいと思います。



つまり、「最短撮影距離」と「ボケ」がキーワードだと私は思います。
その2つを少し妥協出来る場合RX100M2はおススメです。
コンデジとは思えないほどの解像感、空気感ある写真が撮れます。

単純に画質、価格だけで決めてしまうと「こんなはずじゃなかった」となる気がします。
それぞれの特性を把握したうえで購入されることをおススメします。


























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