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2010/09/02

遺伝子と今の日本

突然ですが、私は遺伝子や脳や心理学に興味があります。

「遺伝システム」というカテゴリは英語力不足のため日本語のみでお送りしたいと思います。
//I want to write about "Genetic System".
//I'd like to write in Japanese because I can't express my thought enough in English.

今日は遺伝子という切り口から今の日本を考えてみます。





私は以前広告関係の会社でシステム開発の仕事をしていました。
部長は「金を掘るためのスコップを売れ」とよく言っておりました。
己の限界を知り、最小リスクで勝負する。実にスマートな方です。



何年か前

「脳の中に『興味を持つ』ことに関する受容体があり、アメリカ人は日本人より受容体の数が多い」

というようなことを何かで読んだ気がします。受容体だったか定かではありません。
またそれが先天的な、遺伝的なものなのか、後天的なものなのかは分かりません。
ただ言えることは、脳の構造的に、物理的に異なるわけです。
根性でどうにかできる類のものではないということです。



先日カンブリア宮殿でソフトバンクの孫さんが

「大学時代、雑誌に掲載されていたインテルのチップの写真を見て泣いた」

と言っていました。

「天才とは1パーセントの才能と、99パーセントの努力である」
これは努力を怠るなという格言として機能しています。
ただ、1パーセントの才能に関する考えを私は聞いたことがありません。

私はこの1パーセントの才能とは「興味を持つこと」であると思います。



高度成長期が終わり、日本は変わらなければならないと昨今よく言われます。
大学生、若い社会人が「自分がどんな仕事がしたいのか分からない」と言います。

高度成長期、目の前には余るほどのタスクが転がっていたと思います。
寝食も忘れがむしゃらに働いたでしょう。

ですが今の日本、目の前にタスクは転がっていません。
今そのタスクは中国が寝食も忘れ処理しています。
今求められているのはタスクに対し努力することではない。
興味あることに対し努力し、未知のタスクを創造することであると思います。

分かりやすいところで言えば、井深大、本田宗一郎、ビルゲイツ、ジョブズ。
彼らはタスクに対して努力したわけではないと思うんです。



今の日本に必要なことは、ただでさえアメリカ人に劣っている「興味を持つ」という才能を
どれだけ多くの人に持たせることができるかだと思います。
そしてそれを生温かく見守り、ときに厳しく育てることであると思います。

今最も価値ある「金」は何か、どんな「スコップ」が最も効果的か。
そんなスマートな人間を育てることではなく、

「この金が掘りたくてしょうがねぇ」

という人間。そんな人間を育て、見守ることが日本の課題だと思います。

思考重視の教育はあくまで「金を掘る」助けになる、補助的なものだと思います。



「天才とは、没頭できる興味の対象を見つけられた人間である」 by aslan
まずは天才の定義を変えることから初めてみるのもよいかもしれません。

昨今の権力争いに没頭する政治家。あれは天才には含みませんよ念のため。

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