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2016/05/25

「α7R2」で動画始めました その5 ~ 必須アイテム#3 バッテリー ~

その4 ~ バッテリーマネージメント ~」で、

「バッテリー交換サイクルを能動的にコントロールする」

ことが動画撮影において大事だと書きました。
そのためには使っているカメラ機器のバッテリー消費スピードを知る必要があります。
バッテリーの消費スピードが分かれば、望んだ時間動作させるのに必要なバッテリー容量を
計算出来ます。あとはその容量を持った外部バッテリーを用意すればいいわけです。


では具体的にどんな外部バッテリーを用意すればよいのでしょうか?
必要な容量さえ満たせばCheeroのUSBモバイルバッテリーでもよいのでしょうか?

結論から言えば、CheeroのUSBモバイルバッテリーではダメなんです。







外部バッテリーに求められること

まず、動画撮影に使う外部バッテリーに私が求めたいことを書きたいと思います。


1.複数の機器に電力を供給出来る

外部バッテリーに求められる最も大事なことは、複数の機器に同時に電力供給出来ることです。

動画撮影ではカメラ、外部モニター、外部レコーダー等々多くの機器を同時に使います。
運用する機器(バッテリー)が増えるほどバッテリー交換の頻度は当然高くなります。
仮にバッテリーを3つ運用すれば、バッテリーの交換頻度は3倍になるんです。
またバッテリーの数が増えると、種類ごとに充電器を準備しないといけませんし、充電の管理も
面倒になります。撮影よりバッテリーを気にしないといけなくなってしまうんです。
使う機器が増えるというのは、バッテリーマネージメントの観点で言うととても面倒なんです。

しかし、これは複数の機器に電力を供給出来る外部バッテリーがあれば解決します。
バッテリー交換頻度はコントロール可能ですし、残量を気にすべきバッテリーは1つで済みますし、
充電器ももちろん1種類で済みます。


2.同時に複数の出力電圧で電源供給出来る

バッテリーを外部バッテリーに一元化する時、問題になるのは電圧です。

最近の機器はUSB電源で動作出来るものが多いですし、「α7R2」含むソニーの最近のカメラは
USB給電・充電が可能です。つまり5Vで動作するわけです。
しかし、例えばカメラ用外部モニターは7.2V、12Vあたりが一般的だと思います。
つまり、バッテリーを外部バッテリーに一元化するならUSB5V出力だけではなく、7.2V、12Vの
DC出力も同時に可能である必要があるわけです。

5V(USB)、7.2V、12Vの3種類の電圧で出力出来れば、大抵のカメラ機器を外部バッテリー1つで
動作させることが出来るんです。
冒頭で「Cheeroではダメなんです」と書いたのはこれが理由です。
日本で購入出来る一般的なUSBモバイルバッテリーは5V出力しか持っていません。

ちなみに、USB給電出来ないカメラであってもダミーバッテリー経由で電力を供給してやることで
動作させることが出来ます。大抵のカメラは7.2Vのバッテリーで動作しています。
つまり、USB給電出来ない一眼レフ等を外部バッテリーで動作させるには、7.2V出力可能な
外部バッテリーが必要になります。


3.大容量

複数機器に電力を供給するということは、もちろん大容量のバッテリーが必要になることは
言うまでもありません。


4.高速充電

一般的なUSBモバイルバッテリーは、それ自体の充電にもUSBを使っています。
5V、2.1Aとかで充電するわけです。
対して、私が購入した外部バッテリーは21V、1.5Aで充電出来ます。
バッテリー劣化の問題はありますが、充電は速いに越したことはありません。
充電が間に合わずに使えるバッテリーがないというのは最悪です。撮影が完全に中断します。


5.カメラ、リグへの脱着が容易、かつ丈夫

最後に、カメラやリグへの脱着のし易さ、接合部の堅牢性です。

私はスマホでタイムラプス撮影をする時、三脚にぶらさげたコンビニ袋の中に
USBモバイルバッテリーを入れています。それでスマホに電源供給しながら撮影します。
しかし、パンしたり、スライダーで動かしたり、クレーンで昇降させたりするような撮影では
コンビニ袋をぶら下げての撮影は無理です。
となると、カメラなりリグに外部バッテリーを取り付ける必要があります。



一般的なUSBモバイルバッテリーではダメそうだということがお分かりいただけるかと思います。
外部モニター等外部機器を使わない撮影であればUSBモバイルバッテリーで事足りますが、
ガッツリ撮影しようと思うとガチなバッテリーシステムが必要になってしまうんです。

そこで、

・ガチな人達が使うガチなバッテリーシステム
・私が購入した上記条件をほぼ満たしたUSBモバイルバッテリー

を紹介したいと思います。
なお、ガチなバッテリーシステムは、

・バッテリー
・電源プレート

の2つで構成されています。
バッテリーはそのままバッテリーです。
電源プレートは

・リグとバッテリーを接合する役目
・7.2V、14.4V等のバッテリーから5V、7.2V、12Vの電圧をつくるDC-DCコンバーターの役目
・バッテリーを充電する充電器の役目

を備えています。
ガチなバッテリーシステムにおいて、電源プレートの重要性はとても大きいのです。






ガチなバッテリーシステムその1:V-Mountバッテリー

[電源プレート]
・メーカー名:Lan Parte
・eBay、アマゾン等で2万円前後
・出力は5V(USB)、7.4V、12V
・V-mountバッテリーを1つ搭載可
・充電機能あり
・取り付けは15mmロッド

[バッテリー]
・95Wh~190Whあたりが主流
・1.5万円~5万円くらい
・重さは800g~1.5Kgくらい









ガチなバッテリーシステムその2:NP-FM 、 NP-QM バッテリー

[電源プレート]
・eBay等で1万円前後
・出力は5V、7.2V、12V
・NPバッテリーを2つ搭載可
・充電機能は無さそう
・取り付けは15mmロッド

[バッテリー]
・12Wh~35Wh/個くらい
(バッテリー2個で24h~70Wh)
・2千円~1万円/個くらい
・重さは80g~230g/個くらい
(バッテリー2個で160g~460g)











といった感じですが、いかがでしょうか?

私はこれまで人生で2~3度しか動画の撮影をしたことがありません。
しかし、これらバッテリーシステムはなるほどよく考えられえているなと感心します。
V-Mountバッテリーも、NPバッテリーも、プロの方々の世界ではごく一般的なバッテリーシステムの
ようです。ただ、さすがに趣味で撮影する私にとっては大袈裟です。
そこで私は色々と探しまわって以下のUSBモバイルバッテリーを購入しました。






私が購入したUSBモバイルバッテリー

[バッテリーケース]
・eBay等で2,400円ほど
・5V(USB)出力
・12V、15V、16V  19V、21V
 から選択して出力
・保護回路なしの18650を6本
・16V~21V/1.5Aで充電可能

[バッテリー(18650電池)]
・9.5Wh~12.5Wh/本くらい
(電池6本で57Wh~75.5Wh)
・1千円~1.5千円/本くらい
・重さは45gくらい
(電池6本で270g)



カメラ、リグへの取り付けに工夫が必要な点、7.2V出力がない点、バッテリー残量表示がない点を
除けば完璧です。
※私が使っている外部モニターは8V~18Vに対応
※7.2V出力がないのでダミーバッテリーで電力供給は無理です
※出力電圧表示はあるので、バッテリー交換時期の目安にはなります

私は電池別売のモバイルバッテリーケース愛用者でいくつか使ってきましたが、これほど
動画撮影に適したバッテリーケースは他にないと思います。
eBay以外購入出来る場所を知りませんが、超絶にオススメです。
私はこれを2つ買っちゃいました。

ちなみに、このモバイルバッテリーは
ACアダプタでしか充電出来ません。
しかし、このモバイルバッテリー用の
ACアダプタやケーブル類は同梱
されていません。
ACアダプタ、DCプラグ等は
自分で用意する必要があります。

購入を検討する方はご注意ください。










バッテリーを制する者は動画撮影を制す

なんて書いてしまうと大袈裟なんですが、動画素人の私はそう感じました。

バッテリーに振り回されることなく撮影に集中出来ること。
そのためにはバッテリーに関する知識が必要であり、自分の撮影スタイルや機材に合った工夫を
する必要があると感じました。

電気だったり、リチウムイオン電池だったり、なかなかとっつきにく領域だとは思うんですが、
ガッツリ動画を撮るという方は外部バッテリーの検討をオススメします。


























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