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2015/06/01

ベルボンの自由雲台をアルカスイス互換化 その1

アルカスイス互換雲台の特徴として、

・お値段が高い
・サイズが大きい
・ツマミが多い

という印象があります。
玄人好みといいますか、素人お断りといいますか、気楽に導入出来ないオーラを感じます。


反対に、安くて小型でシンプルなアルカスイス互換雲台といのは私の知る限りありません。
そこで、所有している安くて小型でシンプルな自由雲台をアルカスイス互換にしてみました。







私は「Velbon QHD」シリーズを愛用しています。
ちゃちゃっと撮影したい時には最高の雲台だと思っています。
これをアルカスイス互換にするには2つ選択肢があります。



■選択肢1:クランプの重ね付け

1つはアルカスイス互換クランプをそのまま既存クランプに取り付けることです。



この方法のメリットは、とても簡単であることです。
アルカスイス互換クランプをカメラを固定するのと同じように固定するだけです。
また、取り付けたクランプは簡単に取り外せるのも良い点です。
デメリットとしては、剛性的にみると最善ではないかなと思うことと、重さ、大きさが
増えてしまう点もマイナスかなと思います。見た目的にもボテっとしてしまいます。


注意点としては2つです。

・アルカスイス互換クランプのネジ穴が「1/4"-20」であること
・アルカスイス互換クランプの裏側に突起がないこと


「1/4"-20」というのはカメラ底の三脚穴と同じネジ穴です。細ネジとも呼ばれます。
本来カメラを取り付ける場所にクランプを取り付けるので、クランプのネジ穴はカメラの
三脚穴と同じである必要があるわけです。
ネジ穴が「M6」だったりしても「3/8"-16」でタップを切るとかすれば取り付けられますが。
詳しい方であればどうにでもなる部分ではあります。

それとアルカスイス互換クランプの裏側に突起があると取り付けられません。
例えば、下の写真の左側のクランプには凹があり、右側のクランプには凸があります。
クランプに凸があるか確認する必要があります。
ただ、最悪凸をヤスリで削ってしまえば問題なく取り付けることが出来ます。







■選択肢2:クランプ交換

2つめはクランプ交換です。
雲台のクランプを取り外したうえでアルカスイス互換クランプを取り付ける方法です。
手先の器用な方には断然この方法をオススメします。


この方法のメリットは重さ、大きさが余計に増えない点と、とてもスッキリします。
デメリットしては、元のクランプを外すのが劇的に面倒だという点です。



注意点としては4つです。

・雲台の既存クランプが取り外せる構造であること
・アルカスイス互換クランプに「M6」のネジが通る穴が開いていること。
・皿ビスの頭が埋まるようアルカスイス互換クランプにザグリ加工がされていること
・アルカスイス互換クランプの裏に突起がないこと(雲台側と規格が合えば問題ない)


雲台のクランプというのは「M6」という規格のネジで固定されているのがスタンダードな
ようです。なので取り付けるクランプがそれに対応している必要があります。
またクランプ裏の突起にも注意です。
例えば「RRS」と「Arca Swiss」の突起は規格が同じなようで、「Arca Swiss」の雲台に
「RRS」のクランプを取り付けている方も多いようです。
「RRS」、「Arca Swiss」の場合、雲台側が凸、クランプ側が凹になっています。
例えば「マンフロット」の自由雲台を見ると、雲台側が凹、クランプ側が凸のようです。
今回交換した「Velbon QHD」シリーズも雲台側が凹、クランプ側が凸でした。
さらに、この凹凸の形状がメーカー毎バラバラなんです。
「Arca Swiss」と「RRS」は互換性があるようですが、明確な統一規格はないようです。

要するに、雲台のクランプ交換というのは人柱情報を頼りに行うか、自分が人柱になるか
どちらかだということです。「交換」というよりは「改造」というほうが正しいような行いだと思います。






という感じで2つの方法をご紹介しました。
次回はクランプ交換の難関、クランプ取り外しに関して書きたいと思います。






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