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2018/03/27

スマホ用ワイコン その3 ~ Zeiss ExoLens Pro ~

今年頭に「AUKEY PL-WD03」というスマホ用ワイコンを購入し、マウントを自作して
使っていました。その時の記事は「こちら」からご覧ください。

「AUKEY PL-WD03」を使ってみて気付いたことは、

  • 自作マウントでも特に問題はなさそう
  • スマホ&ワイコンで換算18mmという画角の写真が撮れるのは便利
  • 像面湾曲が酷い

ということです。
要は、像面湾曲のないワイコンが欲しくなったのです。
候補は以下の2つでした。



色々と調べた結果、

  • 海外のレビュー動画を見ると「Zeiss ExoLens Pro」の方が像面湾曲が少ない
  • 「Zeiss ExoLens Pro」はiPhone6、7にしか装着出来ないため値段が暴落
  • 「Moment」用のマウントを自作するのは難しそう

というわけで、「Zeiss ExoLens Pro」を米アマゾンから購入しました。
お値段なんと66ドルでした。







1.マウント自作

「ExoLens Pro」はiPhone6、7にしか対応していないワイコンです。
私が使っているスマホはXperiaなので、マウントは自作するしかありません。
「AUKEY PL-WD03」を自作マウントで使っていて特に問題がなかったので、
今回も自作しました。
ちなみに、「ExoLens Pro」も「AUKEY PL-WD03」同様ねじ込み式のワイコンです。

タップは「M13/P0.75」で、下穴は12mmで開けました。
「M13/P0.75」というのはあまりメジャーではない規格のようです。
モノタロウ等きちんとした工具屋さんだと高かったので、私はアマゾンで購入しました。
中国発送のタップでしたが、3mm厚のアルミ板で使う分にはなんら問題なく使えました。


私はいつも写真左にあるようなタップハンドルを使うのですが、今回は穴あけに使った
ボール盤にタップを装着し、チャック部分を手で回してタップを切りました。
タップハンドルだと垂直にタップを切るのが難しいですが、ボール盤を使うと
工作素人の私でも簡単でした。



そして完成品がこちらです。
「AUKEY PL-WD03」用マウントと形は同じにしました。
「AUKEY PL-WD03」は17mm径なのでネジ穴がちょっと大きいです。







2.画角の比較

3月29日オープンの「ミッドタウン日比谷」で撮影してきました。

まずは画角を見ていただこうと思います。
この写真は広場の椅子に座って撮った写真ですが、左がワイコンを装着して撮った写真、
右がワイコンを外して撮った写真です。
多くの方が私より後ろの道路からスマホで写真を撮っていましたが、ワイコンが
着いていると広場から撮っても建物全体を写真におさめることが出来てしまいます。
都内は狭いところに高い建物が建っているので、ワイコン着けたスマホは便利です。



次に、所有する広角レンズ「α7R2&Zeiss Batis 18mm/F2.8」で撮った写真と
比べるとこんな感じです。右が「α7R2&Zeiss Batis 18mm/F2.8」です。
画角はほぼ同じでした。



ちなみに、「α7R2&Zeiss Batis 18mm/F2.8」との画質の違いいかがでしょうか?
この程度のピクセル数だとどちらで撮ったのか判別出来ないのではないかと思います。
それはそれで微妙な気分ですが。。。






3.撮影サンプル

私は建物の写真が好きなので、18mmという焦点距離は最近よく使っています。
ただ、50mmも好きで、出かける時に18mmと50mmどちらのレンズを着けて
行こうか迷うことが多いです。
しかし、スマホ&ワイコンでこれほどの写真が撮れるのであれば、18mmの焦点距離は
スマホ&ワイコンで、50mmはミラーレスでという感じで両方持って出かけられるなと
思いました。
もちろんミラーレスの18mmレンズの代わりにはなれませんが、ブログに使う気軽な
写真を撮るためであれば十分な画質です。
「Batis 18mm/F2.8」の出番は間違いなく減ると思います。。。









4.像面湾曲の比較

スマホ用ワイコンを初めて買う時、ワイコン選びの基準は「ディストーションの有無」
でした。前述の通り建物の写真が好きなので、魚眼レンズのように歪むレンズを避ける
ことだけを考えて選びました。
そんなわけでディストーションが少ないとレビューされていた「AUKEY PL-WD03」を
買いましたが、スマホ用ワイコンは像面湾曲が酷いということを知りました。
(※たぶん像面湾曲だと思うんですが、違ってたらすいません。)

軽いディストーションであれば現像ソフトで簡単に補正出来ますが、像面湾曲による
周辺部の解像度低下は現像ソフトでも補正しようがありません。
ディストーションよりも像面湾曲の有無、程度を気にかけるべきなのかもしれません。
というわけで、以下

  • 「Zeiss ExoLens Pro」
  • 「AUKEY PL-WD03」
  • 「Moment Wide Lens Ver2」

の像面湾曲を比較してみました。


Zeiss ExoLens Pro

ヨドバシだと2万円以上しますし、定価で言えば3つの中で最も高価なワイコンです。
値段なりといってしまえばそれまでではあるのですが、3つの中では像面湾曲による
周辺部解像度低下が最も目立たないワイコンと言っていいかと思います。
またディストーションも気になりません。

とはいえ一眼レフ、ミラーレス用のレンズでこの画質だったら、よほど小型軽量で
安価じゃないと買わないでしょうね。ワイコンとしてはとても優秀だと思いますが。




AUKEY PL-WD03

ともかく像面湾曲が酷いです。
一眼レフ、ミラーレス用レンズがこの画質だとしたら、500円もらってもいりません。
とはいえ、2,000円のスマホ用ワイコンでディストーションが無いということだけで
このワイコンは称賛されてもいいかなと思います。




Moment Wide Lens Ver2

ExoLensは最新スマホへの対応がストップしているので、高画質系ワイコンは
Moment一択ではないかと思います。
ちなみにお値段はメーカーの「オンラインショップ」で99ドルです。
私は所有していませんが、良いサンプルがYouTubeに上がっていたので画質比較に
使わせていただきました。動画をご覧になりたい方は「こちら」からどうぞ。

AUKEYほどではありませんが、Momentも像面湾曲があります。
一眼レフやミラーレスのレンズがこの画質だとすれば、まず買わないです。
しかしマウントを自作せず使えて、画質にこだわったスマホ用ワイコンとなると
Momentしかないと思います。Ver3で像面湾曲が改善されることを期待しています。








5.マウントを自作出来る方にはオススメ

「ExoLens Pro」は前述の通りiPhone6、7にしか装着出来ないワイコンです。
最新のiPhone8、Xには着かないということもあり、米アマゾン、eBay等で投げ売り
状態で販売されています。
ディストーションは気になりませんし、像面湾曲もスマホ用ワイコンとしては
トップレベルに少ないと思います。
お使いのスマホの背面がカーブしていたりすると装着は無理だと思いますが、
マウントを自作出来る方には是非オススメしたいです。



最後に3つほど気付いた点を。

1つは重いことです。
レンズ自体の重さが90gほどあり、スマホに装着するとバランスが悪く持ちづらいです。
私は指を通すリングを着けているのでまだ持てますが、何かしらスマホを持ちやすくする
アイテムを使わないと持ちづらかったり落としたりすると思います。

もう1つはフィルターに関してです。
「ExoLens Pro」には40.5mmのフィルターを取付けることが可能です。
しかしフィルターを取付けるとケラれます。
iPhone6、7だとケラれないのかもしれませんが。

そして、私が使っている「Xperia XA Ultra」だとケラれがあります。
私のスマホは4:3が撮影可能な最大解像度なのですが、4:3だとケラれます。
普段は3:2か16:9にトリミングするのでケラれも消えますが。
これはマウントのアルミ板の厚み、つまりワイコンとスマホの近接度合いに
依ると思います。ちなみに私は3mm厚のアルミ版を使っています。

以上ですが、参考にしていただければ幸いです。
























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