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2022/01/24

ナイフのハンドル「色変」してみました ~ G10 / マイカルタ ~

昨年ふもとっぱらキャンプ場で初キャンプ体験をして以来、ちょくちょくと
キャンプアイテムを集め始めました。 
キャンプアイテムの中でも最近特に気になるのがナイフです。

購入した以下の3本には共通点があります。
それは「ハンドルを黒く染めている」ということです。
本日はナイフの樹脂系ハンドルを染めることについて書きたいと思います。






1.「ハンドルの色だけ惜しい・・・」でも諦めない

ナイフのことが気になり始め、ネットを徘徊してナイフを探しました。
そこで見つけたのがイギリスのナイフショップ「Heinnie Haynes」の
エクスクルーシブモデルの「CRKT Pilar」です。
正確にはAliexpressで販売されていたクローンです。

この別注ピラーはイギリスで合法的に持ち歩けるようロック機構がありません。
スリップジョイントタイプのナイフです。
そのため分厚いフレームを持たず、通常のピラーより軽量なんです。
ピラーのデザインと、通常モデルより軽量な別注ピラーが私は気に入りました。

しかし、この別注ピラーは赤いハンドルのモデルしかないようで、
「ハンドルの色が黒ならなぁ~」と購入をためらっていました。



そんな時、ナイフのハンドルを色変出来ないかと調べてみたところありました。
アメリカのナイフショップ「BLADE HQ」が「Rit」という染料を使い
綺麗にG10ハンドルを染めている動画を見つけたんです。
「ハンドルの色だけ惜しい・・・」でも諦めなくていいんです!








2.特に難しいことはありません

というわけで早速別注ピラーを購入し、染料「Rit」を探しました。
日本のアマゾンにもRitはあったのですが、アメリカ発送なのか納期が長かったので
日本メーカーの樹脂用染料を買ってみました。900円ほどでした。

ちなみに、「G10」はエポキシ樹脂、「マイカルタ」はフェノール樹脂だそうです。
私が購入した染料の裏面を見ると、エポキシ樹脂を染める際の温度、時間の
表記があるので、G10を染めることに関しては問題ないと思います。



ナイフの樹脂ハンドルを染色する手順は
  1. ナイフを分解する
  2. 染色するハンドルから油分、汚れを取り除く
  3. 染料と水を混ぜ、染料指定温度まで溶液を熱する
  4. ハンドルに色が入るまで熱した溶液に浸ける
  5. 洗って乾燥
  6. ナイフを組み立てる
といった流れになります。

特段難しい作業はありませんが、
  • 色ムラなく、しっかり色が入るようよく洗う
  • 色移りせず、火にかけられ、かつ最小限の容積の容器を使う
  • 地の色を出したくないので、染料指定の濃度より大幅に高い濃度で染める
以上の点に私は気をつけました。

塗装とは違いますが、油分が残っていると色ムラになったりしそうなので
台所用中性洗剤でよく洗浄しました。
パーツクリーナー等で洗浄するのは樹脂に悪影響があると嫌なのでやめておきました。

次に容器ですが、染料に染まらない、かつ火にかけても問題ないガラス瓶にしました。
容積的にハンドルが浸かればOKなので、インスタントコーヒーの空き瓶を使いました。

溶液の濃度に関しては、アマゾンのコメント欄を見ると指定より高い濃度のほうが
よく染まるという書き込みが多数あったので、以下濃度の溶液で染めました。
  • 染料指定濃度=5%(例えば5mlの染料に対し、100mlの水)
  • 私が作った濃度=20%(50mlの染料に対し、250mlの水)


私はこんな感じで、山頂カップラーメン用に使っているバーナーで溶液を熱しました。
そして手で伸ばした針金クリップにハンドルをぶら下げ、瓶のフチに吊るし浸けました。



私が使った染料の場合、エポキシ樹脂(G10)を染める時は
  • 温度は60度前後
  • 3~5分浸ける
ということでした。
正確に温度や時間は計っていませんが、沸騰しない程度にごく弱火で熱し、
2分おきくらいに色の具合を見て、5分程度で十分黒に染まったので終わらせました。
乾いて乾燥すると色が薄く見えるので、多少濃い目に染めたほうが良いと思いました。

仮に乾いた後色が薄いと感じたら、再度溶液に浸けるなり、濃度を上げて試すなり
すればOKです。串カツと違い2度漬け禁止ではないので、必要なら何度でも浸けます。

逆に、薄い色にしたい場合は10秒間隔で色を確認するとか、頻繁に色を確認しないと
すぐに色が入り過ぎてしまいます。






3.仕上がり

実際にハンドルを染めてみて、初めてでも簡単に、きちんと染まるんだなと感じました。

黒いハンドルをピンクに染めたいとか、青いハンドルを水色に染めたいとか、
濃い色のハンドルを薄い色の染料で染めるのは難しいかもしれませんが、
薄い色のハンドルを濃い色の染料で染めるのは全然アリだなと思いました。

もちろん、欲しい色のハンドルがラインナップにあることが理想ですが、
欲しい色のハンドルがなくてもそのナイフを諦めなくていい。
そう思えるくらいのクオリティで染めることが出来たと思います。

ただし、染めた色が5年先、10年先どうなるのかはまだ分かりません。
仮にもし地の色が出てきたら再度染めてしまえないいかなとは思いますが。




別のナイフですが、これはマイカルタ(フェノール樹脂)のハンドルになります。
私が購入した染料にフェノール樹脂対応という表記はありませんでしたが、
G10(エポキシ樹脂)と同様に染めてみました。

結果よく黒く染まりましたが、表面のリネン繊維が水分を吸ってフヤけました。
乾けばおおよそ元通りになった気はしますが。
再びマイカルタの色を染めたいと思えば私は迷わず染めますが、
心配な方はマイカルタを染める際はご注意ください。




これもG10ハンドルですが、綺麗に染まりました。


ちなみにこのナイフは1,000円くらいのナイフなんですが、ハンドルの色変だけに
とどまらず、ブレードの形状も削ってカスタムしました。
色変だけでなく、自分好みにカスタムすると愛着もわきます。







4.最後に

G10やマイカルタなど樹脂系のハンドルに限りますが、
「ハンドルは自分で好きな色に変えられる」というだけで
ナイフの選択肢は広がる気がします。
ナイフをハンドルの色で諦めないために、ハンドルの色変オススメです。





 

















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