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2017/12/17

デジカメの選び方 その1 ~ デジカメって買う意味ある? ~

先日有楽町にあるビックカメラに行きました。
近くに行くと地下のカメラ売り場をフラフラするんですが、店員さんの説明を熱心に
聞いている女性がいました。
一通り説明を聞いた後もオリンパスのブースから離れず、長い時間買おうかどうしようか
迷っているようでした。

私は2010年にデジカメを買いましたが、初めてデジカメを買う時にはとても迷いました。
というわけで、私もまだまだデジカメ素人ではあるのですが「デジカメの選び方」に
ついて書いてみたいと思います。
「初めてデジカメを買うんだけど、どれを買えばいいの?」と迷われている方の参考に
なれば幸いです。


さて、昨今デジカメの販売数は右肩下がりです。
言うまでもなくスマホで写真を撮る人が増えたことが原因です。
私はデジカメが趣味ですが、そんな私でも「デジカメもう要らないんじゃない?」
と思うほど最近のスマホは高画質です。
わざわざ重く、大きく、高価で、写真を撮ることしか出来ないデジカメを買う
意味はあるのでしょうか?
本日は「デジカメを買う意味があるか?」について書いてみたいと思います。







「一眼レフ」や「ミラーレス」と区別がつかないほどに最近のスマホは高画質

手初めに、カメラとレンズ合わせて50万円を超えるデジカメで撮った写真と、
1年前に5万円で買ったスマホで撮った写真を見比べていただこうと思います。
45万円分の違いがあるとは思えない。そう感じる方が多いだろうと思います。
しかし、この2枚の写真だけで「デジカメ要らなくない?」と結論づけるのは早計です。

50万円超のデジカメ
5万円のスマホ






「ボケ」と「ズーム」はデジカメだけのものではなくなりつつある

私が2010年にデジカメを購入しようと考えた最大の理由。それは「ボケ」です。
背景をボカしたいがためにデジカメを買ったといっても過言ではありません。

そしてもう1つ、「ズーム」もまたデジカメにしかないものでした。
デジタルズームはずっと前からありましたが、スマホのレンズは広角レンズなので
実用に耐えうる倍率範囲は狭いものでした。

ところが、「iPhone 7 plus」はカメラを2つ搭載することで「ボケ」と「ズーム」を
同時に手に入れました。これはとても衝撃的な進化でした。
しかし、スマホのボケ、ズームは完璧なものではありません。
ボケはソフトウェア処理で擬似的に実現しているため、不自然感を完全に無くすには
まだ時間がかかると思います。またズームの倍率範囲もデジカメと比べれば狭いですし、
画質劣化を伴うデジタルズームの併用も欠かせません。

ですが、「デジカメ要らなくない?」と思ってしまう人がいても何ら不思議のない
クオリティにはなっていると私は思います。








スマホの欠点 = 悪条件下では綺麗な写真が撮れない

画質は文句なく良い、ボケもズームも結構実用的。
わざわざデジカメを買う理由はないように思えてしまいます。
しかしスマホには決定的な欠点があります。
それは「悪条件下では綺麗な写真が撮れない」という欠点です。

以下2枚の写真をご覧ください。
片方はカメラ5万円、レンズ5万円、合わせて10万円ほどのカメラで撮影した夜景。
もう一方は5万円で買ったスマホで撮った夜景です。
どちらも撮影条件(ISO=2,500)は同じですが、明らかに10万円のデジカメで撮った
夜景のほうが綺麗です。これは写真を見慣れていない方でも違いが分かると思います。
スマホで撮った写真は明らかに低画質です。

10万円のデジカメ
5万円のスマホ

夜景(=暗い)というのはスマホに限らず、カメラにとって「悪条件」の代表格です。
大雑把に言えば、「暗い」という悪条件下で綺麗な写真が撮れるか否かは
「センサーの大きさ」に依存します。
ちなみにデジカメにおける「センサー」は、人間の目で言うところの「網膜」みたいな
ものです。センサーも網膜も光を電気信号に変える役割を担っています。

センサーが大きいほど暗い条件に強く、センサーが小さいほど暗い条件に弱いです。
要はスマホのセンサーはとても小さいんです。なので暗いシーンでの写真は苦手です。
デジカメのセンサーも大きさはまちまちですが、一般的にスマホよりも大きなセンサーを
搭載しています。なので悪条件下でデジカメはスマホより綺麗な写真が撮れるのです。

「暗い」以外にもスマホが弱い悪条件がいくつかありますが、明暗差が強い場合なんかも
スマホは苦手です。明暗差が強いというのは、例えば逆光で写真を撮る時です。
逆光で人の顔を撮ると、人の顔が影になり真っ黒に写っていたりします。
これもスマホが苦手な悪条件になりますが、やはりセンサーが小さいことに起因します。

スマホはとても便利なカメラですが、しばしばスマホが苦手とする条件に出くわします。
そんな時、スマホで撮った写真は明らかに低画質です。
「これからデジカメを買おう」と考えている方に「デジカメを買う意味は何ですか?」と
聞かれれば、私は「スマホの悪条件下における画質」を理由にあげます。
それは十分にデジカメを購入する理由になりえるものだと私は思います。






スマホの利点を備えつつ、スマホの欠点を補えるデジカメを選ぶ

具体的なカメラの選び方は次回に書かせていただこうと思いますが、
「スマホは便利なカメラだが、悪条件下の画質が欠点」
というのがデジカメ選びのポイントだと私は考えます。
つまり、「スマホの利点を備えつつ、スマホの欠点を補えるデジカメを選ぶ」
というのを軸にデジカメ選びをするのが良いと思います。

スマホ最大の利点が何かというと、「常に携帯している」という点だと考えます。
常に携帯する理由は「それが常に必要だから」ですが、「小型軽量」であることが
常に携帯出来る条件になっていると思います。
カメラというのは撮影したい時に「携帯している」ことが絶対的に大事です。
どんなに高性能なカメラでも、撮りたい時に持っていなければ無意味です。
スマホ同様、デジカメを常に携帯するのに必要な条件が「小型軽量」です。私の場合。



そしてスマホの「悪条件下の画質」という欠点を補うには、前述の通り大きな
センサーが載っていることが必要です。
しかし、「小型軽量」と「大きなセンサー」は相反する要素なんです。
一般的に小型軽量なデジカメには小さなセンサーが、大型で重いデジカメには大きな
センサーが載っています。
小さなセンサーの載った小型軽量なデジカメを選んでもスマホの欠点は補えませんし、
かといって大きなセンサーの載ったデジカメは大型で重く携帯するには不便です。
つまり、「どの程度のセンサーサイズがあればスマホの欠点を補えるか」が重要です。
私の経験上で言うと、そのセンサーサイズは「マイクロフォーサーズ」です。

続きは次回、「センサーサイズ」に焦点をあて書かせていただこうと思います。
最後に、当記事の「デジカメの選び方」はあくまで私個人が経験を通して感じている
選び方になります。あくまで1つの参考として読んでいただければと思います。
























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