ドローンを導入してみました。
私がドローンの導入でまず天秤にかけたのは、
「画質と航空法」
です。
私は人口密集地である東京都在住ですし、撮影対象は住宅街にある家です。
なので私は画質よりも航空法の制限を受けないこと(※詳細は後述します)を重視し
200g未満の「DOBBY」を選択しました。
まだ導入後2度しか飛ばしていないのですが、200g以上のドローンと比較して
・実際制限は緩いのか?
・飛行安定性はどうか?
・画質は必要十分か?
の3点について書いてみたいと思います。
実際制限は緩いのか? |
ネットの情報を寄せ集めただけのリストではありますが、ドローンを飛行させる際に
受ける制限を整理してみました。
※間違いや漏れがあるかもしれません。他のサイト等情報も併せてご確認ください。
制限内容 | 200g未満 | 200g以上 | |
① 飛 行 禁 止 空 域 | 国の重要施設近隣 ※周囲おおむね300m |
基本的に禁止 ※小型無人機等飛行禁止法 |
|
飛行場近隣 ※滑走路延長線上等高度制限 |
基本的に禁止 ※航空法 99条の2 例:羽田空港 |
||
地表・水面から高度150m以上 | |||
② 無 人 航 空 機 の 飛 行 ル | ル |
人口集中地区 | 許可不要 | 要許可 ※航空法 132条 |
日出前・日没後 | 要許可 ※航空法 132条の2 | ||
目視飛行以外 | |||
人・建物・自動車等 から30m以内 |
|||
多数の人が集まる 催しの上空 |
|||
爆発物・危険物の輸送 | |||
物の投下 | |||
③ 土 地 ・ 施 設 等 上 空 の 許 可 |
他人の土地 | 要許可 ※民法207条 |
|
道路・歩道 | 要許可 ※道路交通法77条 |
||
都立公園 | 禁止 ※都立公園条例16条 |
||
東京都多摩川河川敷 | 基本的に禁止 ※京浜河川事務所に確認済 |
||
その他施設等 | 施設管理者に要確認・要許可 | ||
安全・マナーへの配慮 | 必要 ※人として |
いかがでしょうか?
200g未満と200g以上の有意義な差は
「人口集中地区」
「人・建物・自動車等から30m以内」
の飛行でも国土交通省の許可不要であるという点くらいかなと。
「その程度の差」と捉えるか、「それなら200g未満のドローンを買っておこう」と
考えるかは住んでる場所や撮影対象の違いにより人それぞれかもしれません。
「自分、友人が所有する土地なら気楽に飛ばせる。それが200g未満機最大のメリット」
東京在住ドローン初心者の私が現時点で思うことはそんなことです。
飛行安定性はどうか? |
私は以前おもちゃの、とても小さなラジコンヘリを買ったことがあります。
「ラジコンヘリは難しい」ということは知識として知っていました。
自由自在に飛び回るとか、ホバリングとか。
実際とても難しかったです。素人にはとても制御出来るものではありませんでした。
ただ予想外だったのが離陸です。
恐る恐る離陸すると自身のプロペラの風が床に反射し、その風を機体が受けて前後左右に
流れていってしまいます。まともに離陸上昇すら出来ませんでした。
そんなラジコンヘリから約6年経ち、私は「DOBBY」を手に入れました。
一度としてまともにできなかったホバリング。前後左右に流れてしまっていた離陸。
それが「DOBBY」では「離陸」ボタンを押すと
離陸→高度1.5mまで上昇→ホバリング待機
までが自動です。しかも百発百中失敗なしです。
そして飛行中、
プロポから両手を離せばホバリング待機
です。最高です。夢のようです。
そんなことが可能になった理由は、昨今のドローンが自身の位置をGPSやカメラや超音波で
認識し、操縦者の意図しない移動を補正しているからなんです。
全てのドローンがそうではありませんが、「DOBBY」は200g以上のドローンが行って
いるのと同じように自身の位置を認識、補正し飛行することが可能なんです。
もちろん、位置認識、補正の精度は大型ドローンの方が優れているでしょうし、
そもそも機体の安定性という面では大型なドローンの方が良いのは言うまでもありません。
とはいえ、「DOBBY」の飛行安定性は必要十分だろうと感じます。
画質は必要十分か? |
結論から言うと、私は「DOBBY」の動画の画質には満足出来ません。
勿論「MAVIC PRO」と同じレベルを求めているわけではありませんが、それにしても
がっかりというのが正直なところです。
「3軸ジンバル」の威力を「DOBBY」を使って思い知った。そんな感じです。
不満の理由は4K動画撮影に関してです。
「DOBBY」の情報をネット上で探すと、「4K/30fps」、「4Kカメラ搭載」等の文言が
出てきます。メーカーや販売元のサイトはというと、
サイト | 表記 |
ZEROTECHサイト | video recording : 1080p@30fps after EIS on 4K@30fps |
DMMサイト | ビデオ解像度 : 4K@30fps 録画安定後1080p @ 30fps |
上記のような表記。
私の認識としては、
・電子ブレ補正オンで撮影すると1920x1080 / 30fps
・電子ブレ補正オフで撮影すると素の4K / 30fps
なんだと思っていました。
しかし実際には、
①電子ブレ補正オフで撮影しても4K動画撮影は出来ない
②4Kデータに電子ブレ補正をかけて2K出力しているわけではなさそう
という感じなんです。
①の電子ブレ補正オフなら4K撮影出来るというのは私の思い込みだっただけなんですが、
②の内部4K処理ではないっぽいというのは表記的にもどうなの?と思ってしまいますし、
画質的にも非常にマイナスなんです。
以下、内部4K処理ではないっぽい点に関して書きます。
以下は「EIS」と呼ばれる電子ブレ補正をオンで撮影したイメージなんですが、
右上に黒いヒサシみたいなものが写っています。
(※実際にはコンデジで撮ったものに黒いヒサシを書き加えています。)
詳細な説明は省きますが、電子ブレ補正はこのようになるものなんです。
それはいいんです。
ただもし内部4K処理しているのであれば、黒いヒサシが写った状態で2Kというのは
おかしいです。素は4K、電子ブレ補正かけて黒いヒサシ部分がなくなるように動画をクロップして
2K~3.5Kくらい、それをダウンコンバート(DC)して2Kって感じになるはずです。
しかし「DOBBY」から取り出せるのは黒いヒサシが残ったままの2K動画です。
これはおそらく内部2K処理であるということです。
2Kで黒いヒサシが残っているということは、それを消すためにクロップすると解像度が
更に下がり、ブレが大きければ1280x720程度のサイズになってしまうということです。
ヒサシを消すため4Kを2880x1620程度にクロップした動画をDCして得る2K動画。
ヒサシを消すため2Kを1280x720程度にクロップした動画をUCして得る2K動画。
その画質の差は歴然だと思います。
ファームウェアアップデートで電子ブレ補正の4K内部処理、もしくは電子ブレ補正オフで
撮影した場合の4Kデータ出力が可能になってくれることを願って止みません。
結論 |
長くなってしまいましたが、200g未満のドローンは
・航空法制限に関し、東京都在住の私はそれなりにメリットを感じる
・機体サイズによる安定感の違いはあるが、GPS、カメラによる安定性は必要十分
・電子ブレ補正をかけるとアップコンバートしないと2K動画を得られないため解像感に不満
という感じです。
「DOBBY」に限ったことではありませんが、3軸ジンバルを搭載していない200g未満
ドローンは総じて電子ブレ補正後の動画解像感に難ありだと思います。
ちなみに、電子ブレ補正でクロップすることで画角は狭くなります。
「DOBBY」は35mm換算で28mmのレンズを搭載していますが、それが換算35mm~
50mmくらいになってしまいます。
それも電子ブレ補正ドローンのデメリットだと思います。
将来的にはなんとか200g未満ドローンにも3軸ジンバルを載せて欲しいです。
以上参考にしていいただければと思います。
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